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上場会社のコーポレート・ガバナンス


TPExのコーポレート・ガバナンスについて

コーポレート・ガバナンスとは、企業経営を管理監督する仕組みとして1970年代に出てきた概念です。1997年のアジア通貨危機後に「コーポレート・ガバナンスの強化」は企業の危機対策として認知されてきました。1998年のOECD部長レベルの会議では、アジア企業の国際競争力が低い要因の一つにコーポレート・ガバナンスの運用の不十分さが指摘されています。

米国では2001年のエンロン事件と金融危機を契機に企業に対する管理統制が強化され、Sarbanes-Oxley Act (SOX法)が制定されました。

台湾では、1998年に発生した一連の企業不祥事問題を契機に金融機関の不良債権が悪化し金融危機の不安に直面した経験を踏まえ、国内の公開企業に対してはコーポレート・ガバンスの重要性を周知させ、台湾証券取引所(TWSE)やタイペイエクスチェンジ、証券先物市場発展基金会および中華企業統治協会等の各関係機関と連携して独立役員(社外役員)・監査委員会を制度化し、自国の状況に適応させた「上場企業のコーポレート・ガバナンスに関する行動規範」を策定するなど、企業の国際競争力を向上させるための取り組みを行ってきました。

2006年には会社法と証券取引法ならびに関連法規を改正し、2013年には行政院の「わが国のコーポレート・ガバナンス強化指針」に基づいて、より具体的かつ明確な実施要項を上場企業向けに金融監督管理委員会(以下、「金管会」とする)が発表しています。2017年には台湾証券取引所内にコーポレート・ガバナンスセンターを設置し、政府と民間企業(証券会社、メディア関係者)間の情報交流を促進するための環境も整備されました。2018年には「コーポレート・ガバナンス強化指針(2018年〜2020年)」を改訂しました。同改訂版では、コーポレート・ガバナンス文化の浸透と取締役会の機能強化、情報開示の質向上、株主行動主義と法令遵守の強化を通じて、企業と投資家が自発的に企業統治文化を定着させ、良好な投資環境をつくり、資本市場において国際競争力が向上するよう、目標設定されています。

2013年、金融監督管理委員会(以下「金管会」という)は、行政院会議で可決された「中華民国コーポレート・ガバナンス強化のための青写真」を発表し、これにより、より具体的な規制の枠組みを確立し、店頭(上場)企業のコーポレート・ガバナンスに関連する実務規範に推奨措置を追加したほか、台湾証券取引所コーポレート・ガバナンス・センターを設置し、政府、民間部門、証券関連部門及びメディアの力を統合して、店頭(上場)企業、民間、社会と積極的に対話し、コーポレート・ガバナンス文化の形成に取り組んでいます。また、金管会は、コーポレート・ガバナンスの実践及び持続的な発展の強化を継続するため、2018年に「コーポレート・ガバナンスのための青写真の新版(2018~2020年)」を、2020年には「コーポレートガバナンス3.0-持続可能な発展のための青写真(2021~2023年)」を発表しました。

世界的な持続可能な発展への取り組みと中華民国のネットゼロ目標を受けて、金管会は「コーポレート・ガバナンスのための青写真」に続いて、2023年に「上場・店頭会社の持続可能な発展のための行動計画」及び「中華民国における持続可能な情報開示のためのIFRS国際会計基準適用の青写真」を発表しました。これによって企業のネットゼロの促進、持続可能性のある情報開示の強化、企業の持続可能性のあるガバナンス文化の深化、ステークホルダーとの意思疎通の強化、ESG評価とデジタル化の推進という5つの方針を掲げながら、企業の持続可能な発展と健全なESG生態系の構築を導いています。TPExは、この方針に沿って、デジタル技術とアプリケーション・データ・データベースの統合を進めており、店頭会社がこの方針の推進内容を理解し、リアルタイムで対応できるよう、さまざまな広報チャネルを活用しています。

また、「アジア・コーポレート・ガバナンス・レビュー2023」において、台湾は過去最高の第3位にランクインし、資本市場におけるコーポレート・ガバナンス向上のための継続的な施策の有効性が実証されました。


一、TPEx報酬指数(TPEx Compensation Index)

「TPEx報酬指数」は主に政策に合わせ、従業員給与、福利厚生等の費用を中心に構成された指数であり、様々の主題や内容の指数により、TPEx上場企業に従業員権益、給与と福利厚生を重視し、企業の社会的責任(CSR)を果たせることを目的にしています。

「TPEx報酬指数」は毎年四月に指数構成銘柄の定期審査を行い、指数構成銘柄には流動性及び基礎情報の検証を受け、その中基礎情報の検査は直近3年度の給与変動率が負数である上場企業を除外しているが、直近一年度雇用従業員数を増やす企業を除外対象にしない。選定範囲は検証に通過、且つ時価総額がトップ200位以内のTPEx上場企業に限る。更に直近一年度の従業員平均賃金福利費用に順位付け、トップ66社企業を指数構成銘柄に選定。一方、産業の均衡を配慮し、単一産業の重みが高すぎ場合の調整原則を定めた。該当指数の終値指数推移はTPExの公式サイトをご参照ください。

(HOME > Indices > TPEx Compensation Index > TPCI Historical Info)

二、TPEx労働者就業88指數(TPEx Labor Employment 88 Index)

TPExは、引き続き上場企業がCSRを果たすことを奨励し、又労働者権益はCSRの一環を鑑みて、「TPEx労働者就業88指數」によって、国内労働者を大量雇用するTPEx上場企業を広く周知させ、又労働者問題を重視する投資者がTPEx上場銘柄への投資比重を高めてもらうことを狙って、そして企業の国内労働者雇用を奨励し、国内労働者就業率を高め、上場企業が労働者権益への重視を喚起し、CSRを果たせるのが目的である。

「TPEx労働者就業88指數」は定期的に毎年四月に指数構成銘柄の審査を行い、審査内容は流動性及び基礎情報を検査し、その中の基礎情報とは累積損失のない、及び従業員の貢献度 (1人当たり営業利益:営業利益/従業員数)を選定条件とする。更に直近一年度の従業員数に順位付け、結果88銘柄の企業を指数構成銘柄を指定する。採用従業員人数は「連結決算に含まれる親子会社が国内に雇用する本国籍従業員人数」とするため、原則的に本国籍の雇用従業員数が多ければ多いほど、指数構成銘柄リストに入る可能性も高くなる。該当指数の終値指数推移はとTPExの公式サイトをご参照下さい。

(HOME > Indices > TPEx Labor Employment 88 Index > TPEx Labor Employment 88 Index Historical Info)

三、コーポレートガバナンス指数(TPEx Corporate Governance Index)

「TPExコーポレートガバナンス指数」は主管機関に合わせて推進する「証券市場向上計画」である。コーポレートガバナンスの強化を目的にし、コーポレートガバナンスと収益能力を両立する指数を制定し、TPEx上場企業が利益と成長を追及すると同時に、コーポレートガバナンス水準を高めて、企業がCSRを果たすことを促す。

「TPExコーポレートガバナンス指数」は定期的に每年五月に指数構成銘柄の審査を行い、指数構成銘柄の条件はコーポレートガバナンスセンターに公表されたコーポレートガバナンス評価ランキングトップ20%のTPEx上場企業であること、且つ流動性、基礎情報及び非量的な条件検査に合格しなければならない。その中の基礎情報検査とは直近事業年度の1株当たり純資産が額面以下になったTPEx上場企業を取り除いて、(第一TPEx上場企業に額面がない、或いは1株の額面が台湾元10元ではない場合は累積損失のないことが必須条件),更に直近事業年度の当期純利益及び営業利益の成長率により60指数構成銘柄を選出。該当指数の終値指数推移はとTPExの公式サイトをご参照下さい。

(HOME > Indices > TPEx Corporate Governance Index > Historical Info)